高校生向け国語勉強法を徹底解説|古文・漢文・現代文のコツとは?

英語や数学と違って国語は対策方法が分かりずらい教科です。特に現代文は何も対策をしていない方が多いのではないでしょうか。

本記事では国語の勉強法を詳しく解説しています。古文・漢文・現代文の3つに分けて丁寧かつ簡潔に紹介しますので、ぜひご参考ください。

高校生向け国語勉強法の基本

まずは国語を勉強する上での基本的な考え方や心構えをご紹介します。

国語は「センス」という考え方を改める

国語は古文・漢文・現代文と大きく3つに分けられますが、特に現代文は国語的なセンスが重要と思われがちです。たしかに生まれ持った素質は関係しますが、それは英語や数学など他の教科も同じです。センスが重要だからといって何もしないのはもっての外ですし、非常にもったいないです。しっかりと対策をすれば確実に点数は伸ばせます。まずは基礎を身に付けることに集中し、演習を繰り返して読解力や解答力を磨くという意識を持ちましょう。

なるべく早い段階で基礎を身に付ける

国語は英語や数学に比べると対策がしやすく、短時間で基礎を身に付けられると思います。英数は積み上げ型の科目で一つ一つ順番に勉強していく必要がありますが、国語にはあまりその要素がありません。1カ月など期間を決めて、集中的に国語を勉強するのもいいでしょう。高1~2の段階で基礎を身に付けられると、余裕を持って応用力を鍛えられます。基礎が身に付いていない状態で勉強しても効果は小さいので、なるべく早く基礎を学ぶことをおすすめします。

古文・漢文は得点源になりやすい

古文・漢文は比較的点を取りやすいです。逆に言えば古文・漢文を取りこぼしてしまうと、ライバルに大きく差をつけられることになります。古文・漢文は単語や文法の理解、文構造の把握方法が英語学習に通ずるところがあります。論理的に読み解いていけば割と解きやすい分野なので、しっかり対策しておきましょう。国語が苦手な方は、まずは古文・漢文から手を付けることをおすすめします。

高校生向け国語勉強法① 古文

はじめに古文の勉強法をご紹介します。

古文単語① イメージ・性質を掴む

古文単語はイメージを連想させることが大事です。例えば「をかし」という単語は美的感性を表し、現代語訳では「興味深い」「美しい」「見事だ」「滑稽だ」と複数の意味に変換できます。今ほど言葉が多くなかった時代ですので、大抵一つの言葉に色んな意味が含まれています。その単語が持つイメージや性質を掴めると、暗記作業も効率化できます。

古文単語② 漢字をセットで覚える

単語に漢字を当てはめて覚えるとより効果的です。例えば「かなし」という単語は「悲しい、悔しい」と「いとしい、素晴らしい」の意味があります。前者は現代と同じ感覚で理解できますが、後者はピンとこないでしょう。そこで「かなし」に漢字を当てはめてみると「①悲し②愛し」の2通り存在することが分かります。漢字から連想すると意味も理解しやすくなるので、ぜひ漢字をセットで覚えてみてください。

古典文法 音読・語呂合わせを利用する

古典文法では効率的に暗記することを心がけましょう。動詞・形容詞の活用形はひたすら音読をし、助動詞の意味は語呂合わせを使うのがおすすめです。これらは意味を理解する必要がないので、単純な音やリズムで覚えてしまう方が早いです。覚えることが沢山ありますが、一度覚えてしまえば一気に古文が読みやすくなり、正答率も高くなるはずです。

問題演習 品詞・文構造を意識する

単語と文法の基礎ができれば、あとはひたすら問題を解いていきます。問題を解く際には動詞、形容詞、助動詞などの品詞を意識しながら読みましょう。始めは時間がかかるかもしれませんが、慣れれば瞬間的に分かるようになります。品詞の組み合わせや文構造が明確になると、より正確に意味を把握できるようになり、解答スピードが上がります。古文を速く正確に解ければ、現代文に多くの時間を割くこともできます。

おすすめ参考書【古文】

古文のおすすめ参考書をご紹介します。

読んで見て覚える 重要古文単語315

楽しく分かりやすく単語を学べる人気単語帳です。イラスト付きなのでイメージを持ちながら覚えられます。迷われる方はまずはこちらをおすすめします。

古文単語ゴロゴ プレミアム+

単語を語呂で覚えるスタイルで有名な単語帳です。語呂の文が面白く頭に残りやすいです。楽しく勉強したい方はこちら。

マドンナ古文 パワーアップ版

昔から有名な文法書です。説明が分かりやすく、初級者から上級者までおすすめです。これ1冊を徹底的にやれば文法はOKです。

高校生向け国語勉強法② 漢文

続いて漢文の勉強法をご紹介します。

単語・句法は短期間で仕上げる

漢文は国語の中で最も簡単で対策に時間がかかりません。覚えるべき単語は150語程度と古文の600語よりもはるかに少ないです。漢字は今の意味と異なる場合があるので注意が必要です。句法も少ないのでさっさと身に付けてしまいましょう。特に「返り点」や「再読文字」は重要ポイントです。2週間など短期集中で取り組めるとベストです。

問題演習 句法を使いこなす

暗記作業が終わればひたすら問題演習です。演習を通して句法を使いこなす訓練をしましょう。単語や句法だけでなく時代背景を知っておくことで、漢文がより読みやすくなることがあります。問題演習を進める中で、当時の思想や社会情勢についても学ぶ意識を持っておきましょう。

おすすめ参考書【漢文】

漢文のおすすめ参考書をご紹介します。

漢文早覚え速答法 共通テスト対応版

始めの1冊に最適なロングセラー参考書です。共通テストのみならこれ1冊で十分。漢文対策をちゃちゃっと終わらせたい方におすすめです。

漢文ヤマのヤマ 共通テスト対応版

こちらも人気の参考書です。より丁寧で網羅的な解説が載っています。時間をかけて取り組みたい方はこちらがおすすめです。

高校生向け国語勉強法③ 現代文

最後に現代文の勉強法をご紹介します。

語彙力 漢字とキーワードの定着

漢字は点数配分は少ないですが、念のため対策しておきましょう。大学入試では難解な文章が出題されるので、読みやすくする下準備として、頻出のキーワードを押さえておくのも大切です。漢字とキーワード各1冊の問題集をやり込めば十分です。たかが漢字・キーワードと思わず、一つ一つ丁寧にクリアしていきましょう。

読解力 文章構造を把握する

文章読解では段落が進むごとに「主張と根拠」「主張に対する反論」「反論に対する反論」「主張の補足」といった流れを意識しながら読みます。筆者が最も言いたいことが書かれている箇所に印をつけたり、具体例が書かれている箇所はカッコでくくったり、問題を解きやすくする作業も効果的です。「つまり」「なぜなら」などの接続詞に注目すると、話の展開を予測しやすくなります。文章を読むスピードが上がり、内容理解もしやすくなるので、ぜひ試してみてください。

解答力 論理的に解答を導き出す

現代文の解答は「自分の考え」を書いてはいけません。文章中から「筆者の考え」を探し当てるのです。客観的に文章を読み、論理的に解答する意識を持ちましょう。設問の意図をちゃんと理解することも必要です。1つの設問では文中の2~3箇所に答えが隠されていることが多いです。その場合は、設問のこの部分に対する答えはここ、この部分に対する答えはここ、と細切れで解答を見つけるようにするといいでしょう。先に設問文を読んでおくというテクニックもあります。設問に関わる部分は特に注意して読めるので解答しやすくなります。

おすすめ参考書【現代文】

現代文のおすすめ参考書をご紹介します。

現代文キーワード読解

文章を読みながらキーワードについて学べます。理解しにくいものはイラストや図で解説してくれます。キーワード対策に1冊用意しておきましょう。

入試現代文へのアクセス

基礎編・発展編・完成編とレベル別に用意されているので、自分のレベルに合わせて購入しましょう。解説が詳しく分かりやすい人気参考書です。

まとめ

これまでの内容をまとめます。

国語は対策を諦めてしまう方が多いですが、努力次第で大幅に得点を上げられます。特に古文・漢文はやった分だけ得点に結びつきます。現代文が苦手な方もまずは基本から丁寧に勉強してみましょう。だんだんとコツが掴めてくるはずです。少しでも国語学習のお役に立てれば幸いです。

以上で高校生向け国語勉強法の解説を終わります。ご閲覧ありがとうございました。