中学生、高校生になると学校以外での勉強がとても重要になります。
今や塾や予備校に通うことが当たり前となってしまい、通っていない子はどんどん周囲に差をつけられてしまいます。
特に貧困家庭では塾・予備校に通わせるお金がないため、思うような進路選択ができず貧困の連鎖が起きてしまうことが社会問題化しています。
そこで東北大卒・生徒指導歴8年の私がおすすめしたいのが「通信教育」です。
通信教育のメリットの一つに「費用が安い」ことが挙げられます。
大手通信教育サービスなら学習効果についても安心できます。
家庭学習(通信教育)が「能動的な学習」であるのに対して、塾・予備校は「受動的な学習」です。
「能動的・積極的・自発的」な学習と「受動的・消極的・受け身」な学習どちらが効果が高いか。
皆さんなら直感的・経験的にわかると思います。
世界では勉強に関する様々な研究がなされていて、「受動的な学習」はほとんど意味がないという結果が出ています。
例えば、先生の話を聞いてノートにまとめるよりも、自分で参考書を開いて理解しながらノートにまとめる方が確実に学習効果は高いですよね。
近年ではIT技術の発展により、これまでの学習形態が見直されつつあります。
従来主流だった「紙に書いて勉強する」スタイルは徐々に変化し、タブレットやアプリを併用することでより効率的な学習が可能となりました。
授業に関してもわざわざ学校や塾・予備校に行く必要がなく、オンラインで授業を受けることができます。
2020年はコロナウイルスの蔓延が深刻な事態となり、学校が休校になってしまったり塾・予備校にも満足に通えなかったと思います。
この状況下で活躍したのが「IT教育」です。
学校教育でも「オンライン授業」を取り入れるなど、まさに教育の転換期を迎えているといえます。
この状況になる前からいち早くIT教育を導入していた通信教育は、今後ますます需要が高まっていくことが予想されます。
本記事では通信教育と塾・予備校を比較しながら、両者のメリットを解説します。
私自身は通信教育をおすすめしていますが、公平に比較していますので塾・予備校を検討している方もぜひ参考にしてみてください
通信教育のメリット
一昔前の通信教育では毎月送られてくるテキストに取り組み、月に一回答案を郵送で送って添削してもらうというシステムが一般的でした。
今の親世代にはこのイメージが強いと思います。
しかし、ここ十数年のうちにIT技術が著しい発展を遂げたことで、通信教育も徐々にIT教育に取り入れ、現在では様々な学習形態を提供できるようになりました。
例えば、タブレット、アプリ、オンライン授業などが挙げられます。
いまや中学生・高校生でもスマホの扱いに慣れている子が多く、上記のようなIT機能を使った学習の方が勉強しやすいという声も多くあります。
有名な通信教育であれば教育業界における一流企業が運営しているので、教材の質について心配する必要はありません。
近年盛んに取り入れられているIT教育の利便性についても触れながら、通信教育のメリットについて解説していきます。
料金が安い
通信教育はかなり料金が安いです。
塾・予備校では人件費や施設管理費がかかるため、料金は5~10倍まで跳ね上がります。
さらに毎月の通常授業の支払いに加えて、入会金や各期の講習代も含めると相当な額になります。
これを高いと感じるかどうかは人それぞれですが、おおざっぱに言って「先生がつくかつかないか」でこれだけの差があると通信教育のコストパフォーマンスはかなり高いと思います。
例として中学3年生の場合における、通信教育と塾・予備校の料金を比較してみましょう。
通信教育
月額料金:5千~2万円(相場は1万円程度)
塾・予備校
月額料金:2万~7万円(集団指導は3万円、個別指導は5万円程度)
入会金や教材費など:2万~6万円(初回のみ)
1回あたりの講習代:4万~20万円
ざっと見ただけでも塾・予備校の料金が高いことが分かると思います。
ちなみに通信教育では入会金や講習代などはかからないことが多いので、月額料金のみで考えていただいて構いません。
年間費用を算出してみると、通信教育は年間10万~15万円程度ですが、塾・予備校は年間で少なくとも30万~40万円程度かかる計算です。
「塾・予備校にも興味がある」という方は、メインで通信教育を使い、補助的に塾・予備校を利用するという方法もあります。
例えば、苦手な科目のみ塾・予備校で勉強しておけば、夏季講習や冬期講習などにも参加しやすいと思います。
クオリティの高い教材
「通信教育の教材」と「塾・予備校の教材」の違いが分かりますか?
通信教育では自分一人で勉強することを目的としているので、詳しい解説付きで豊富な問題が用意されています。
一方、塾・予備校では先生が解説をするシステムなので、解説がほとんどない問題集を使うことが多いです。
そのような教材は授業の中で使う分には良いのですが、自分一人での学習には不向きです。
成績を上げるためには「インプット」と「アウトプット」2つのステップを踏むことが大事です。
インプット = 知識・解法を覚える
アウトプット = 知識・解法を使う
通信教育 : 自分でインプット → 自分でアウトプット
塾・予備校 : 授業でインプット → 自分でアウトプット
学校、塾・予備校で先生の話を聞いているだけでは絶対に成績は上がりません。
必ずアウトプット作業が必要です。
アウトプットは基本的には一人でするものです。
その際に詳しい解説がないと勉強が進みませんし、やる気がなくなってしまいます。
通信教育の教材は自分一人でインプットとアウトプットができるように設計されているので、安心して使うことができます。
最近の通信教育ではIT機能を使ったハイクオリティな教材を提供しています。
IT技術を取り入れたことで紙テキストの量もかなり減りました。
紙テキストが主流だった時代の通信教育では、分厚いテキストにやる気を失って勉強しなくなり、毎月送られてくるテキストで部屋を占領されてしまう学生が多くいました。
サービスによってはタブレット一つだけで学習できるシステムもあり、受講生の負担がかなり解消されたと思います。
便利になったことの例として、自動で○付けをしてもらえたり、アプリを通してテキスト内容が配信されたりといったことがあります。
通学中などのスキマ時間にスマホで勉強するなど、タブレットやアプリ学習の良さを取り入れることで効率的な学習をすることができます。
自分のレベルに合わせて勉強できる
学校や塾・予備校の授業ではクラス単位で授業が進むので、人によって「早い・遅い」と感じることが多いです。
最近の塾では生徒一人一人の進度に合わせた学習がウリの「個別指導」が普及してきていますが、集団指導よりも料金が高いことが難点です。
通信教育では自分のレベル・ペースに合わせて勉強することができます。
進度や難易度を自分でコントロールできるので、自分に合った学習スタイルをつくれます。
最近では、タブレットやアプリの機能が自分の得意・苦手な科目や単元を分析してくれます。
分析結果をもとに弱い部分を重点的に演習できたり、最適な学習スケジュールを自動で立ててくれたりするので効率的に勉強することができます。
塾・予備校では学習に集中できる環境が用意されていますが、一方で友達が周りにたくさんいるので、勉強してたつもりがいつの間にか楽しい雑談に終始していることが多かったりもします。
通信教育では勉強を邪魔する人間はいませんし、タブレットやアプリを使って楽しく勉強することができます。
通信教育のメリット解説は以上になります。
以下の記事でおすすめの通信教育サービスを紹介しているので参考にしてみてください。
塾・予備校のメリット
塾・予備校に通うことのメリットとは?
まずは学校と塾・予備校における目的の違いから説明します。
学校の授業は文部科学省の指針に沿って、「教養を身につける」ことを目的としています。
それに対して、塾・予備校では「成績を上げる」あるいは「受験に合格する」ことを目指すので、理にかなった効果的な学習ができるでしょう。
その他にも塾・予備校ならではのメリットがたくさんあります。
一方で、学生の方々に伝えておきたいことがあります。
それは塾・予備校に通ったからといって成績が上がるわけではないということです。
塾・予備校に通う学生の中には、家庭学習がおろそかになっている子が非常に多いです。
いくら懇切丁寧に教えられても、自分で勉強する意思がなければ意味がありません。
私自身が学生の頃は先生の話など聞かず、自分で勉強を進めていました。
(皆さんはしっかり授業をうけましょうw)
それでも成績は上位をキープしていました。
むしろそれゆえにできていたのだと思います。
近年では塾・予備校の必要性について疑問視する声が多く聞かれるようになりました。
ここ十数年で塾・予備校に通う学生が急増したことの反動もあると思います。
私としては塾・予備校に通うことを否定しませんし、実際学生の頃は塾・予備校に通っていました。
しかし長年、学習・受験に関して盲目的に塾・予備校に依存する風潮があったことには強い違和感を持っています。
ぜひ皆さんには塾・予備校のメリット・デメリットを正しく理解し、うまく利用できるようになっていただきたいと思います。
プロの授業が受けられる
通信教育と塾・予備校の最大の違いは「先生がいるかいないか」です。
先生の生の声を通して勉強するメリットは大きいと思います。
スポーツや音楽など、なにをするにしても「指導者」がいないと成長できません。
その分野に精通したプロに教えてもらうことは貴重な経験です。
「学校でも授業を受けているのだから、塾・予備校で授業を受けても一緒じゃないか?」という考えもありますが、塾・予備校側もそのことは理解しているので、学校とはまた違った教え方をしているところが多いと思います。
自分一人では気が付かないようなことを教えてもらえるチャンスが多くあるので、塾・予備校に通う場合は先生からいろんなことを吸収しましょう。
一方で「先生」には当たりはずれがあります。
単純に先生の指導力が低いこともあれば、「なんか好きになれない」という人間的相性の問題もあります。
入会する前に「体験授業」をやってくれることが多いので、一度試しに受けてみて検討することをおすすめします。
テレビでも有名な「林先生」のような「一流講師の授業を受けてみたい!」という方は、以下の記事を読んでみてください。
格安で一流講師の授業を受けることができる動画配信型サービスです。
モチベーションが維持しやすい
一般的に塾・予備校には自分以外にも多くの学生が通っています。
前述したように仲のいい友達と雑談ばかりして勉強に集中できない可能性もありますが、いい影響があることも否定できません。
例えば、塾・予備校内で仲間意識が生じてお互いに助け合ったり、程よいライバル関係が生まれるといい成長が期待できます。
これは私が塾講師時代に実際に感じ、驚いたことでもありました。
一人で勉強しているとマンネリ化しやすいのが難点ですが、生徒同士でお互いに教えあったり、得点を競い合ったりできる環境はモチベーションの維持に役立ちます。
塾・予備校がモチベーション維持に適している理由がもう一つ、家以外でも勉強する場所が得られることです。
自分の部屋だけでずっと勉強していると息苦しくなることがあります。
分かりやすい例を挙げると、図書館に行くと勉強している大学生や社会人がたくさんいます。
実際に私も学生の頃はよく場所を変えて勉強していました。
勉強場所を変えると気分転換になって集中力も高まるので、通っている塾・予備校に自習室が設置してあれば最大限活用しましょう。
分からないことをすぐに解決できる
塾・予備校では先生に分からないところを気軽に質問できる利点があります。
通信教育でもwebを通して質問できるサービスがありますが、文面上のやり取りだと自分の意図していることを伝えにくかったり、回答を得るまでに時間がかかってしまいます。
疑問点は直接人に聞いた方が解消しやすいですし、なるべく早く解決できた方が勉強もはかどるでしょう。
「分からないことは自分で調べるべき」という意見もあるかと思いますが、それは「わからないこと」の性質によると思います。
「自分で調べるべきこと」、「人に聞くべきこと」を具体的に分けてみました。
人に聞くべきこと → 応用問題(2~3単元の知識を要する複合問題、自分の考えを述べる問題など)
基本問題は自分で調べたとしても比較的早く解決できることが多いです。
人に聞くよりも自分で調べて得た知識の方が定着しやすいので、なるべく自分で解決するよう心がけましょう。
応用問題は参考書を読んでみても解決までに時間がかかってしまうことが多いです。
1時間2時間と調べたり、考えたりするのは時間がもったいないので人に聞いてしまいましょう。
文章で答える問題では自分の書いた文章が客観的に見ておかしくなっていないか、なるべく誰かにチェックしてもらうことをおすすめします。
以上で解説を終わります。
ぜひ通信教育や塾・予備校の検討に役立ててください。
ご閲覧ありがとうございました。