「幼児期に算数を勉強させたほうがいいの?」と悩んでいませんか?
感受性が豊かな時期には子どもに好きなことをやらせたいという想いもある反面、小学校に行って算数嫌いにならないか心配する気持ちもあるでしょう。
では、どうしたら子どもが算数嫌いにならずに「算数って楽しい!」と思ってくれるのでしょうか?
算数嫌いが多いのはなぜ?
子ども向けポータルサイト「キッズ@nifty」が2021年4月1日~30日に行ったアンケート調査によると、
小学生が一番好きな教科1位は算数(23%)、2位は理科(20%)、3位は国語(17%)という結果になりました。
<一番好きな教科は?>
<一番嫌いな教科は?>
引用元:みんなのホンネ 調査レポート 「好きな教科・嫌いな教科」について キッズ@niftyウェブサイトより抜粋
逆に、一番嫌いな教科1位も算数(36%)という興味深い結果が出ています。
上記の結果から3割以上もの子どもが「算数が苦手」と感じているわけですが、算数が嫌いになるのには理由があります。
それは、算数は階段のように一段ずつ上がっていく勉強だからです。
例えば、足し算ができなければ掛け算ができないように、一度つまづいてしまうと分からないところからやり直す必要があります。
九九の計算であれば暗記でごまかせるかもしれませんが、複雑な問題になったら手も足も出なくなります。
しかも、昔の小学校で習っていた単元が前倒しで教えられている状況も考えると、算数でつまづいてしまうと子どもにとってはまさにお手上げとなってしまいます。
小学校の学年が上がっていけば、算数だけではなく他の教科も増えていきます。
勉強が嫌いにならないためにも、幼児期に数や数字に触れておくことで、小学校に入ったときに大きな差になります。
幼児期に算数を勉強させるメリットは?
先にも書いたように、幼児期に算数体験が多いほど小学校に入ったときに理解するスピードが速まります。
ここでは、幼児期に算数を勉強させるメリットを紹介していきます。
数や数字を感覚で理解できるようになる
勉強と聞くとほとんどの子どもは身構えてしまいます。
一方で、「お皿を3枚取ってきて」などの声かけであれば、喜んでお手伝いをしてくれるでしょう。
手伝いながら数の概念を学べて、お母さんからも褒められるなんて、子どもにとってこんなにお得なことはありません。
数や数字に対してポジティブなイメージが持てるようになる
数や数字は生活に結びついているため、普段から数や数字を意識させることで子どもの興味につながりやすくなります。
例えば、「クッキーを5個並べてみよう」とか「2個食べたら何個になった?」など、声かけ次第で足し算や引き算の概念が学べます。
すると、「最初は5個あったクッキーを3個食べたら2個になる」とか「袋から2個出して並べたら4個になった」など、子どもも楽しみながら数や数字に触れることができ、
数や数字に対して「楽しい!」というポジティブなイメージが湧いてきます。
文字が読めなくても理解できる
文字の読み書きを覚えるには練習が必要ですが、数や数字は感覚的に理解できるのが特徴です。
ある実験では、1歳児未満の乳児でも、3までの数は感覚的に理解できていることが明らかになっています。
日常的に、「物が増える・減る・均等に分ける・左から何番目にあるか」などを意識させることで、数や数字の基礎の部分が理解できるようになっていきます。
幼児期に算数を勉強させるデメリットは?
一方で、間違ったやり方だと、せっかく数や数字に触れる機会がデメリットになり得るので注意が必要です。
数を言葉として暗記してしまう
幼児期の子供は暗記力が高いため、数を言葉として暗記してしまう場合があります。
例えば、お母さんが「1・2・3・4・5~」と言った数を子供が復唱していたとしても、「1・2・3・4・5~」という言葉をそのまま覚えていて、数として認識できていないということもあり得ます。
まずは、感覚的に理解しやすい3までの数字を使って、「りんごが2個あるね」とか「アリが3匹いるね」など繰り返し声がけしていくことが大切です。
いきなりドリルをやらせるのはハードルが高い
紙に書かれた数字を理解するのは、数の基礎を身につけていない子供にとっては難易度が上がってしまいます。
数や数字は抽象的なので、まずは目の前にある具体的なものを使って理解していくことが重要です。
「1+1は2になるんだよ」と繰り返し説明すれば子どもは暗記するかもしれませんが、応用問題になったときにつまづくのは目に見えています。
一方で、「1匹だったアリが巣から1匹出てきたら2匹になるよ。あっ、もう1匹出てきたら3匹になったね。お腹がすいて巣に2匹帰ったら1匹しかいなくなったよ」など、
周りにある具体的な物を使って声がけすることで、数や数字に対して子どもも興味を持ってくれるでしょう。
幼児期に算数教育をする際の注意点
幼児期に算数をさせるデメリットとも重なる点がありますが、幼児期に算数教育をする際の注意点がいくつかあります。
周りの子と比べない
周りの子が100まで数えられるからと言って、「うちの子は発達が遅いのでは?」と焦る必要はありません。
なぜなら、これから先のことを考えたら、現段階で100まで数えられることよりも、数や数字に興味を持つことのほうがメリットが大きいからです。
数や数字に興味を持ってくれれば、いずれ100までの数字は簡単に数えられるようになります。
なので、焦らずに子どもの興味を尊重してあげましょう。
子どもの興味と数字の関連付けを意識する
子どもは自分の興味のあることしか長続きしません。
計算問題を解くことよりも、「僕のおやつがさっきまで5個あったのに、4個なくなって1個しかない!」ことのほうが子どもにとっては大問題なのです。
周りと比べないというところと似ていますが、無理やり勉強させても理解できないどころか勉強嫌いになる可能性があります。
親から無理やりやらされた勉強は嫌な記憶が強くなりますが、日常生活を通じて数や数字を意識させるほうが子供にとってはインパクトがあり、自分の興味と関連付けて理解することができます。
遊びだからといってバカにしない
ブロックや積み木は想像力を高めるといわれますが、「算数とは関係なさそう」とバカにしてはいけません。
子どもは遊びの中からたくさんのことを学んでいます。
その中でも、ブロックや積み木は空間認識能力につながるという研究もあります。
小学校で図形の勉強をするとき、いきなり紙に書かれた立方体を見せられてもイメージが難しいですが、
幼児期からブロックで遊んでいた子どもは辺や頂点などをイメージしやすくなるといわれています。
積み木で三角と三角を合わせたら四角になる、どのブロックを組み合わせればイメージ通りの形になるかなどを感覚的に繰り返すことで、図形のセンスが磨かれていきます。
幼児期に知っておきたい数のこと
算数は階段のように一段ずつ上がっていく勉強のため、数や数字の概念を順番に理解していくのがおすすめです。
幼児期に数や数字に触れる回数が多いほど、感覚で理解しやすくなります。
子どもが理解するスピードはそれぞれ違うため、数や数字を意識する回数を増やしてあげることが算数好きにつながります。
ただし、どんなに数や数字を意識する回数を増やしても、算数の学習に必要な重要な要素が抜け落ちていると、学年が上がるたびに理解できないことが増えていきます。
どこがわからないかがわからず算数嫌いにならないように、幼児期に知っておきたい数や数字について順番に紹介していきます。
①数字を理解させる
まずは、1から10の数字を順番に理解することから始めましょう。
大人が「1・2・3・4・5~」と言えば子どもも真似するので、周りにある物の数を一緒に数えてみてみます。
数字には順番があるということを感覚で理解させるのがおすすめです。
②数を数える
次に、目の前の物が何個あるのかを、「1・2・3~」と一緒に数えてみましょう。
目で見て把握できる数は、だいたい年齢と同じ数といわれているため、何度も繰り返しているうちにパっと見ただけで「4個!」などと言えるようになるはずです。
数がわかるようになってきたら、目の前の物を1個隠して「何個かな?」と聞くことで、足し算・引き算の概念が理解できるようになります。
③均等に分ける
バラバラのものを数えられるようになったら、1つのかたまりを分けるという体験をさせてみましょう。
例えば、Mサイズのピザがあって、パパ、ママ、子どもと均等に分けるとします。
そのときに6等分したものを「みんな同じ量になるには、何枚取ればいいのかな?」などと聞くことで、自然と掛け算・割り算の概念を学ぶことができます。
日常生活の中で数に触れる時間を増やそう
幼児期に知っておきたい数や数字について紹介しましたが、日常生活の中には数や図形に触れるチャンスは無限にあります。
実際に私が息子と行っている方法をいくつか紹介しますので、参考にしてみてください。
- お出かけしたときに丸、四角、三角などテーマを決めて探すゲーム
- 階段を上り下りするときに一緒に数える(踏み外し防止にもなって一石二鳥)
- スーパーに行ったときに、「りんごを2個取ってくれる?」などと声がけする
- 「トラックは何台停まっているかな?」と聞いてみる
上記は一例ですが、ゲーム感覚で楽しんでみましょう。親子の会話も増えるので子どもの語彙力アップにもつながります。
遊びながら算数に必要な力が身につく方法
上記で紹介した方法以外にも、絵本やカードによって数や数字と親しむ方法もおすすめです。
「1から100までのえほん(たむら たいへい)」
「あいうええほん」が累計100万部超えで、日本の知育絵本の先駆け的存在の「とだこうしろう氏(たむら たいへいというペンネーム)」の絵本です。
いろんな動物たちが出てきて、お話を楽しみながら数を数えて遊べるのが特徴です。
かずカード(公文公)
数字が大きく、赤いドットが目を引く作りになっているため、0歳の乳幼児からでも感覚的に遊ぶことができます。
ドットの数と数字が裏表になっているため、クイズ感覚で楽しめます。
しっかり勉強させたいなら幼児通信教育もおすすめ
数や数字の概念が理解できてきたら、幼児通信教育に挑戦するのもおすすめです。
ドリルや市販の教材にも優れたものがありますが、どうしても勉強感が拭えません。
幼児通信教育は子供の興味を引く要素がたっぷり詰まっているため、遊びながら学ぶことができます。
繰り返し言うように、算数は階段のように一段ずつ上がっていく勉強のため、前に学んだことが目の前で学んでいることにつながっていく感覚がカギとなります。
幼児期だと、少しでもつまらないと感じてしまうと算数嫌いにつながりかねません。
「こうやって解くんだ!」という気づきを蓄積していくには、遊びの要素があって次が楽しみになるような教材を選ぶことがおすすめです。
おすすめ幼児通信教育①:こどもちゃれんじ
こどもちゃれんじは0歳から始められる通信教育です。
通信教育の中では最も会員数が多く、実績と信頼の高さがウリです。
絵本やエデュトイが豊富で楽しく学べることが特徴です。
どの通信教育を選べばいいかわからない!といった方には、真っ先におすすめできる通信教育です。
<こどもちゃれんじについて詳しく知りたい方はこちら>
おすすめ幼児通信教育②:幼児ポピー
そうは言っても何から始めたらいいのかわからないという人におすすめなのが、「幼児ポピー」です。
「幼児ポピー」は月額980円。
親子で楽しめる工作やシールなど、子どもの「楽しい!」を引き出す仕掛けが満載です。
もし合わないと感じたら、2ヶ月の期間を過ぎれば解約できるため、試してみてはいかがでしょうか。
<幼児ポピーについて詳しく知りたい方はこちら>
まとめ
幼児期から数や数字を感覚的に理解できるようになると、小学校に上がったときにメリットが大きいというのをご理解いただけたのではないでしょうか。
算数と聞いて身構える必要はなく、身の回りにあるものを使って会話を楽しむだけでも、数や数字の基礎的な部分が身についていきます。
大切なのは、数や数字を意識する回数を増やすこと。
子どもは楽しいと思ったことは続けますし、「もっと知りたい!」という気持ちが湧いてきます。
「周りはあんなこともできるのに・・・」と焦らずに、子どもの興味を大切にしながら取り組んでみましょう。