子どもが小学校に入るまでに、ひらがなや数字などを覚えさせたいという親御さんは多いと思います。
そんなときに重宝するのが、書店でも手軽に買える幼児ドリルです。
しかし、何をやればいいのかわからないというのが本音ではないでしょうか?
今回は、幼児ドリルの選び方や、2・3・4・5歳ごとにそれぞれおすすめの幼児ドリルを解説しますので参考にしてみてください。
幼児ドリルのメリット・デメリットは?
幼児ドリルの一番のメリットは、手軽に始められることです。
子どもが興味を持ったら始めてみて合わなかったらいつでもやめられるのは、親御さんにとってもハードルが下がりますよね。
他にもメリットをいくつか紹介します。
幼児ドリルのメリットは?
- 子どもの年齢や興味に沿って選べる
表紙に「2・3歳」「4・5歳」など大きく書かれており、ひと目見ただけでわかるようになっています。
また、可愛いイラストやキャラクターなど、子どもが興味を持ちやすいカラフルなものが多いため、親子で楽しみながら選べます。
- 子供のペースで楽しく学べる
幼児通信教育は、子どものやる気を引き出す仕掛けや興味を引きつけるカリキュラムが組まれている反面、毎月届くワークが溜まってしまうと挫折する可能性があります。
子どもがせっかく勉強に興味を持ったとしても、義務感では長続きしません。
一方で、幼児ドリルであれば、子どもの進み具合を見ながら次のドリルを購入できます。
子どもが自分でドリルを選べるというのも、思考力や判断力アップにつながります。
- 小学校の授業に入りやすくなる
小学校1・2年では、読み書きや数字に関する基礎を学びます。
学校では理解できていなかったとしても授業は先に進んでしまいます。
幼児期の発達は子どもによって違うといわれているため、小学校に入るまで自分の子はどうなるのか不安ではないでしょうか。
そこで、小学校に入る前に幼児ドリルをやることで、ひらがなの読み書きや数字、製作などの基礎的な部分を身につけておくことができます。
また、親子で一緒にドリルと向き合うことで、子どもがどこにつまづきやすいのかを把握しやすくなります。
幼児ドリルのデメリットは?
ここまで幼児ドリルのメリットを書きましたが、取り組み方次第ではデメリットにもなります。
ここからは幼児ドリルのデメリットについても解説していきます。
- 子どもが勉強嫌いになる可能性がある
子どもは好奇心旺盛で、興味のあることはスポンジが水を吸い込むように吸収していきます。
特に、幼児期の子どもは記憶力がいいといわれています。
つまり、子どもが興味を持って選んだ幼児ドリルであれば、夢中になって取り組んでくれます。
しかし、親が良かれと思って幼児ドリルを買ってきて無理やりやらせてしまうと、子どもは勉強嫌いになる可能性があります。
- 子供の遊ぶ時間が減ってしまう
メリットとして、小学校に入るまでにひらがなの読み書きや数字などの基礎的な部分を身につけられるとお話しました。
しかし、小学校の先取りを考えて勉強漬けになってしまうと、子供の遊ぶ時間が削られてしまいます。
感受性の高い幼児期では、自然とのふれあいや友だちとのやり取りを通じて知能や心身が発達していくといわれているため、成長を妨げてしまう可能性があります。
あくまでも、日常生活で必要な言葉のやりとり、数に関することを補足する意味で、幼児ドリルに取り組むのが子供の成長にもつながります。
- 種類が多く、どれを選べばいいのか迷ってしまう
幼児ドリルは書店でもネットでも手軽に手に入るのが魅力ですが、種類が多くてどれを買えばいいのか迷ってしまうというデメリットも大きいです。
3歳の子どもだから3歳用の幼児ドリルを買わなければならないという決まりはなく、2歳用のドリルに興味を示したら低い年齢用から始めても構いません。
逆に、「うちの子は遅れているんじゃ?」と焦ってやらせてしまうのは早計です。
幼児ドリルはいつから始めたほうがいい?
幼児ドリルはいつから始めればいいのか迷うところですが、3歳頃からがおすすめです。
なぜなら先ほども書いたように、3歳の子どもでも2歳用の幼児ドリルに興味を持ったら、易しいレベルから始められるからです。
もしも、2歳から幼児ドリルを始めたとして2歳用のドリルで興味を失ってしまったら、もう一度興味を持ってもらうのは難しいかもしれません。
幼児期の成長には個人差があるため、周りの子が読み書きができるようになったからと言って焦るのは禁物です。
書店の幼児ドリルコーナーに連れて行ってみて、子どもが興味を持ったら一冊買ってみるくらいの気持ちでいいでしょう。
一番大切なのは、子どもが楽しみながら取り組めるものを優先することです。
また、2歳の子どもで鉛筆が持てない場合は、シールブックもおすすめです。
100円ショップで売っているようなシール貼りが好きな子であれば、幼児ドリルのシールブックに挑戦することで手先の器用さにもつながります。
幼児ドリルを選ぶときの注意点
先ほどもお話したように、幼児ドリルを選ぶときの注意点を一つだけ挙げるなら、子どもが楽しみながら取り組めるものを優先することです。
親が選んでやらせるのではなく、「これ面白そうだね!」などと声がけをしてみて「欲しい!」となったらやらせてみるのがおすすめです。
幼児ドリルでは、主に運筆、ひらがな、数字、製作、生活や知恵などが身につきます。
しかし、小学生の宿題のように勝手にやらせておけばいいものではありません。
子どもは、「上手に書けた」「迷路がゴールできた」など、親に見てほしくて頑張ります。
子どもが幼児ドリルを楽しく続けるためにも、声掛けしながら一緒に楽しみましょう。
親がスマホをいじりながらや、家事をしながらドリルをやらせるのは厳禁です。
幼児ドリルおすすめ12選
ここからは、2・3・4・5歳ごとにおすすめの幼児ドリルを紹介していきます。
はじめに、幼児ドリルで学べることや選び方のコツを簡単に説明します。
<幼児ドリルで学べることは?>
- ひらがな
- 音読
- 数字
- 時計の読み方
- アルファベット
- 図形
- プログラミング
<選び方のコツは?>
- キャラクターやイラストが多くて見やすいもの。
- 説明がわかりやすいもの。
- たくさん書いて練習できるように書くスペースが広いもの。
2歳におすすめの幼児ドリル3選
① 2歳 シールであそぼう ~たべもの・のりもの・ひらがな・ちえ~
食べ物や乗り物のシールを貼って遊びながら学べるドリルです。
シール遊びでは、目から入ってくる情報と末端神経である指先の動きを一致させる練習ができます。
鉛筆で線を書いたり、クレヨンで色を塗ったりする前段階としてやっておくのもおすすめです。
② さいしょのぬってみよう
鉛筆やクレヨンに興味を持ち始めた子どもにおすすめです。
ぐちゃぐちゃの線を書く、絵を塗ってみることを通じて、字を書く前の運筆力につながります。
最初はうまくできなくても、次第に手先の器用さや色彩感覚が身についていきます。
③ くもんのはじめてのおけいこ
鉛筆やクレヨンを使うことに慣れてきたら、ぜひ取り組んでみましょう。
曲線やジグザグの線を書くことで、ひらがなやカタカナ、数字を書くときに必要な運筆力が身につきます。
線を上手に書くには力の入れ方が大事なため、力の入れ方を遊びながら身につけられるのも特徴です。
3歳におすすめの幼児ドリル3選
① 3歳 もじ かず ちえ
ひらがな、数、迷路など、幼児期に身につけたい基礎を1冊で学べます。
総合ワークとなっているため、初めて幼児ドリルにチャレンジする子どもにもおすすめです。
学研の幼児ドリルは他のドリルよりも内容が易しくできているため、安心して取り組むことができます。
② やさしいめいろ1集
やさしいめいろ1集は、A4サイズでページ数が多いのが特徴です。
迷路は楽しく遊びながら想像力が養えます。
鉛筆が使えるようになってくると、運筆の練習にもなるため、ページ数が多いのは嬉しいですね。
③ はじめてのはさみ
子どもがはさみに興味を持ったときにおすすめのドリルです。
最初は直線から徐々に曲線などのように難しくなっていくため、はさみの使い方を練習するのにおすすめです。
イラストも可愛く、ペーパークラフトのように組み立てられるものもあるため、子どもも飽きずに楽しめます。
4歳におすすめの幼児ドリル3選
① 4歳 おすしドリル
おすしドリルは学研から出ているドリルで、3・4・5歳に分かれています。
子どもが大好きなお寿司をテーマにした問題がたくさんあり、遊び感覚で学べるのがポイントです。
内容は、ひらがなの書き方や20までの数字、間違い探しなどが含まれており、カードゲームができる付録までついています。
② 七田式 10の基礎概念 数(シールを使って楽しく遊ぶ)
七田式10の基礎概念(シールを使って楽しく遊ぶ)シリーズは全部で10種類あり、色や形、大小など、小学校までに身につけておきたい基礎がシールで遊びながら学べるのが特徴です。
その中でも、『七田式 10の基礎概念 数』は、数字の順序や簡単な足し算などを学べます。
お値段は他の出版社の幼児ドリルよりも高めですが、ドリルの中の言い回しが普段の声かけにも使えるため、親も参考になります。
③ うんこドリル ひらがな4・5歳
流行語大賞やグッドデザイン賞を受賞し、社会現象にもなったうんこドリルシリーズのひらがな版です。
例文がとにかく面白く、子どものやる気も倍増します。
長文問題も楽しく読めるので、学習意欲も続きやすくおすすめです。
5歳におすすめの幼児ドリル3選
① 5~6歳 楽しみながら脳を活性化させる おんどくれんしゅうちょう
学研の音読ドリルはイラストがついているため、絵本感覚で読めるのが特徴です。
有名な小説や昔話、ことわざが出てくるため、イラストを見ながらだと理解しやすいですね。
② 考える力がつく算数脳パズル新はじめてなぞペー 年中~小学1年
なぞぺーシリーズは、大人気学習塾「花まる学習会」から出ている幼児ドリルです。
問題文が少なく、勉強ではなく遊びのように夢中になれる作りでロングセラーとなっています。
遊びながら数の規則性や論理的思考を身につけたい子どもにおすすめします。
③ 4~6歳 アルファベット abc・たんご
子どもが英語に興味を持ったときに手に取る一冊としておすすめです。
動物や色、食べ物、色など身近にある英単語やアルファベットをイラストを見ながら学べます。
大文字と小文字のアルファベット表記があり、ペアでなぞって練習できます。
出版会社別の特徴は?
どこから出版されているかで教材の特徴が変わってきます。
出版社ごとの特徴を押さえておくと、よりお子様に合った教材を見つけられると思います。
学研
学研の幼児ドリルは、子どもが「学ぶことは楽しい」と感じられる構成やデザインになっています。
サイズが大きく、オールカラーで子どもが興味に合わせた可愛いイラストを使っているのが特徴です。
年齢に合わせたわかりやすい問題の作りと基礎と応用が繰り返し出てくるため、つまづきにくい構成となっています。
どこの書店で手に入りやすいため、とりあえず一冊買いたいという親御さんにもおすすめです。
くもん
全国にあるKUMONグループのくもん出版から出ている幼児ドリルです。
くもんでは、特に運筆力や書く能力を高めることを重視しています。
解答スペースが広く、厚みのある用紙で書きやすいのが特徴です。
自然に同じことを繰り返し、スモールステップで達成する構成になっているため、子どもの「できた!」をサポートしてくれます。
海外でも高く評価されているのも特徴です。
七田式
日本を含めた19ヶ国で実践され、心の教育や右脳教育で有名な七田式教育が学べる幼児ドリルです。
主に、思考力を養うものが多いのが特徴です。
総合的な基礎知識が遊びながら学べます。
学研やくもんに比べて難易度が高めのため、ワンランク上のドリルにチャレンジしたい子どもにおすすめです。
まとめ
幼児期の発達は子どもによってそれぞれなので、焦る必要はありません。
それよりも、子どもが興味を持って楽しく続けられる幼児ドリルを選んでみましょう。
今回おすすめした幼児ドリルにはシリーズものもあるため、気に入ったシリーズを買い揃えてみるのも面白いですね。
ぜひ参考にしてみてください。